初めて入れ歯を作る方のための手引き
多くの人にとって、入れ歯は日常生活の一部になっています。かかりつけの歯科医から入れ歯を勧められたとしたら、あなたと同じ体験をしている人が大勢いるのです。何百万人もの人が、入れ歯を装着 しているおかげで、毎日自信を持って食事をしたり、おしゃべりをしたり、笑ったりしているのです。
初めて入れ歯を作るときは、歯科医院に何度か通い、時間をかけて調整します。入れ歯を作るときの全体の流れがわかっていると、心配が減るかもしれません。ここでは、入れ歯を作る段階について説明します。
入れ歯の適合
入れ歯の適合は、次のような段階を踏みます。
抜歯:歯科医から、治療の全体の流れ、どのような段階を踏むかについて説明を受けます。抜歯が必要な場合には、その後に快適に過ごすためのアドバイスや詳しい説明があります。
印象採得:一人ひとりに合う入れ歯を作るために、口腔内の型をとります。
咬合採得:ロウブロックを用いて、嚙み合わせに違和感がないかチェックします。このとき、これから作る歯の形や色をどうするかを聞かれるかもしれません。
ロウ型:人工歯をロウにセットして、最終的な入れ歯の見た目と使用感がイメージできるようにします。
適合:最終入れ歯の適合が終わると、取り扱いについて説明を受けます。
新しい入れ歯の見た目と装着感の相談に行くときには、身近な人に付いてきてもらうのもよいかもしれません。過去に撮影した写真を何枚か持参すると、自然歯(天然歯)に適合し、自分らしさを取り戻せる入れ歯を選ぶ上で役立ちます。
抜歯した後に即時義歯を作ることにした場合は、即時義歯について歯科医からアドバイスしてもらいます。
入れ歯に慣れる
入れ歯を調整した後、最初は違和感があるかもしれませんが、それはごく自然のことで、口や舌、顔面の筋肉がそのうち慣れていきます。食べたり しゃべったり という日常の動作にはすこし練習が必要ですが、焦らなくてもすぐに感覚を取り戻せます。入れ歯の装着時に自信を持てるような入れ歯の安定剤や洗浄剤などの製品について、歯科医からアドバイスをもらうと良いでしょう。
入れ歯ができるまでどのくらいの期間がかかるのですか?
初診から新しい入れ歯がなじんだと感じるまでには2~3か月かかります。人によって差がありますが、3~6週間に4~5回歯科医を受診することになります。
入れ歯を調整した後は、定期的に歯科医に通うと、入れ歯だけでなく口腔内をいつでもよい状態に保つことができます。
入れ歯がうまくフィットするとメリットがたくさんあり、その過程は想像するほど複雑ではありません。新しい入れ歯がぴったり適合すると、充実した人生を楽しむことができます。